CITLIVOST間近!

クリスティーナ・ヴェントゥロヴァーとの二人展、『CITLIVOST』の告知が先日から始まりました。

そうです!東京での展示です!久しぶりに…!!

 

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DM、めちゃめちゃ綺麗な仕上がり(だそう)です!
両面印刷で私と彼女の作品を載せています。


配布始まってますので、送付ご希望の方は住所とお名前をお送りいただければ、お送りいたします。おそらく会場でも入手できます。

 

 

私の東京での展示は2011年夏の個展が最後で、その後しばらくはチェコの留学先での制作展以外は展示をしていませんでした。
ちょっと疲れたから、というのもありましたし、やるならばきちんと何を何のためにするのか分からなくてはやりたくなかったから、というのもあります。それまではひたすら制作、ただ個展…でしたし、それを外部にアピールするという発想すらありませんでした。
が、今回はいろんな意味で、満を持して…という感じです。

まず、こちらの会場であるうおがし銘茶・茶の実倶楽部さんでの展示は、実は2〜3年前から持ち上がっていた話でした。
通常のギャラリーでの展示をする気がなかったので、お茶を愛し、お茶を広める、純粋に良いものを愛でる懐のあるこちらでの展示は、私にとっては願ってもない素晴らしい機会で、その当時は個展をする予定でした。

が、コロナ登場であえなく撃沈。

そうしてるうち、友人であるクリスティーナがついに日本に国費留学を果たし、勉強が始まりました。
彼女もずっと前から、いつかユキコと展示がしたいと言ってくれていました。
が、作品がそう合いそうもなかったので、合わないからまたにしよう。と私は先延ばしにしておりましたところ。

クリスティーナが修士課程を開始して最初に作った作品を、昨年夏、写真で見て、
「これなら、絶対に私の作品と合う!!」と確信したのです。
それで改めて、「うおがし銘茶さんで、一緒にやらない?」と持ちかけました。

 

展示タイトルである「CITLIVOST」は、実は私が思いついて彼女に提案しました。
私たちの作品や作風の接点、共通点は何だろう、どうして私はこの作品となら二人展ができると思ったのだろう…と思ったからです。
そこで浮かび上がってきたのは、双方にあるなんとも言えない、脆そうで強い、なのにものすごく敏感で繊細である、という部分が、私たち双方の作品作りにものすごく強く出ていると感じたからです。
この「なんとも言えない繊細さ」は、どこででも味わえるものではありません。
見ているこちらの神経がいい意味でチリチリしてくるような、でもどこか暖かくて安心できるような。
そして、実際に触れてみると、「意外と芯が強いな…」と感じるあたり。
これを言葉にするには…と考えていて、チェコ語の「繊細さ」という単語を調べたらこの言葉が出てきて、「あぁ、これなら日本語でチトリヴォストと書いてもすごくきれいだし、チェコ語としても美しいのではないだろうか?」と。
で、彼女に聞いてみたら、「いいと思う!」と。
いうわけで、これになりました。

 

さて、展示についてですが!
今、二人がかりで展示全体の準備を、
そしてもちろん各自、作品や販売物についても、
全力で制作中・準備中でございます!

来た方にゆっくり楽しんでいただけるように、
美しい、という感覚を心ゆくまで味わってもらえるようにと
様々な仕掛けを考えています。

うおがし銘茶さんのご好意で、メインギャラリーの他、下の階のゆっくり座れるフロアも解放していただけることになり、さらに可能性が広がりました。
私は今回、本の作品も持っていくため、
それをそちらで楽しんでいただけたら…と思います。
もちろん、ご購入いただくこともできます。

 

そのうちの一つが、2013年にチェコの留学先、UMPRUMで制作した、詩とドローイングの本、『アイ・コンタクト』です。

 

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きゅ……9年越しでついに増刷に至りました。
理由は、全ての本1ページ1ページを私が手作業で糊付けして制作するという、手仕事の膨大さからです……。
しかし、今回の増刷時、なんとか機械の製本でできないかいろんな方に相談したのですが、結局同じことをやるしかないし、それが最高の仕上がりだから、やろう!ということになって、腹をくくりました。
しかし、その手間にふさわしいだけの、アートブックです。

制作発表時に、スタジオに入れる分と私の手持ち分一冊ずつしか作る余裕がなかったので、この一冊だけで過ごしてきたのですが…

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もう原本のライフは0よ…!
てなってきてるので…

印刷!!

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すごくきれいな印刷です!!
チェコの会社に依頼して、明日仕上がり。
ここから日本に行くまでに地獄の製本作業が始まります…しかしご心配なく!わたくし、何を隠そう、製本作業が大好き。人の2倍のスピードで作業します。
あと、製本の先生に今回助けてもらうことになったのですが、その先生のことがプラハで恐らく一番好きで尊敬してる先生なので、彼に会えるだけで幸せですね…。むちゃくちゃ背の高いおじさんなのですが、常に穏やかで、好奇心が10歳のレベルで高いという不思議な人物。あまりにも好きすぎる。

内容も、日本の盟友、池田季里恵が私の絵から発想し、卓越してるのに読みやすく伝わりやすい素晴らしい筆致で書き下ろしてくれた詩と、私が感性に任せて解放したドローイングがどーん!ときれいな紙に乗った、自信作です。
会場でぜひ、ご覧いただければと思います。

 

 

作品、HPにも載せていますが、UMPRUM卒業後の7年間に描きためたものの中から、ベリーベストだけをより抜いて持っていきます。
ある意味全部新作ですが、ごく最近描かれたというほんとの意味での新作もございます。

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「インクと紙」で2016年から制作を再開していますが、
描けば描くほど年々楽しくなってきています。
しばらくはこれでバシバシ描けそう。
ずっと温めてきたコミックプロジェクトもこれでいこうと思っているところです。

 

本日はひとまずここまで…!

また書きたいこと思い出したら書きます!

ではでは、また。