初石版画 / Lithography


Our school has an awesome lithography workshop. Students can make lithography... it's really great.
This year finally I started trying.
My first work's process and results are below.

うちの学校には、なんと石版画の工房があるんです。分厚い重たい石を磨き、その表面に専用のクレヨンやインクで描画して、そこにアラビアゴムやら何やらいろいろな下処理を念入りに施して出来上がった版で刷っていく版画です。アトリエの先生たちも「卒業したらまず出来ないから今年やっておけ」とのお勧め。今までの二年間は他のことで手一杯で出来なかったんですが、遂に今年は始めました。
やってみたら、あー、ハマりそう…。はー。異常に楽しかったです、完璧な自己満足ですが、自己満足したのも久しぶりだったので私は個人的に嬉しかったです。笑
でも本当に印刷技法は見事でした。石の上に、一度表面的には消えたように見える絵が鮮やかに版として現れるプロセスなどは、本当に魔法のようです。
絵は、描いたらほんと、昔の自分のようになりました。懐かしいと思う方もいらっしゃるかも。笑

書き上がった版がこんな感じです。
こういう、コンテで描く感じが久しぶりすぎて、荒ぶりました…。自由にやりました。。
This is drawn stone. Then teacher prepared with arabic gum, and 1 days after we can start preparing for printing.
そこに先生が下処理をしておいてくれて、その後印刷する日にまた更にいろいろあれこれとやりまして(あれこれありすぎて書けないのと、正確には覚えていないのでご説明ができません…、)
印刷OKの状態になった版がこちら。

finished preparing stone. then we can print... it's really beautiful. I like it... it was actually amazing experience. It was the first time for me that just one drawing is such treated carefully and used long time, cared by hand again and again... I felt that my drawing was treated with love. It's most impressive drawing work for me.

この段階で、すごく私は感動していました。
何故かというと、さらっと描いたドローイングが、これほどまでに大切に扱われ、慎重に処理され、時間をかけ、手間をかけ、愛情をかけてもらえる姿を、初めて見たからです。
たとえ紙に描いたものがどんなに売れたとしても、どんなに高い額縁に入れたとしても、一枚の絵をこれほどまでに大切にされることはある意味不可能だと思います。
先生というエキスパートの手によって確実に一段階ずつ処理を施されていく絵を見ながら、私は
「よかったなぁ、そんなに大切にしてもらえて…よかったなぁ…」と
ちょっとほんとに泣きそうな気持ちで見守ってしまいました。
とにかく。感動しました。じーんときました。。

しかもコンテで描くのは大好きですし、私の好きなオディロン・ルドンも石版画を沢山作った人なので、おおールドン!!!というミーハー心も相まって。いやー。嬉しかったです。感激。

それはさておき、とにかく印刷です。
版にインクをローラーで載せて、
位置を合わせて、
紙をセットして…
重たいハンドルを均一の時間をかけて回し、刷ります。
Now it's printing!! Thank you, teacher!! yeeeeaaa
おおお
おおおおおおお

そして絵が出てきました。
あざーす!

仕事を終えた石版。ありがとうございました!
この子は次の人に絵を描いてもらうために、この後磨かれて絵が完全に消されます。
一回描いたら全部消す、が原則です。
従って再版はほぼ…。不可能。はい。

紙を濡らして印刷するため、印刷後は厚紙の間に挟みプレスにかけておきます。
1〜2日後に引き取りに来て、印刷ナンバーとサインを入れ、1枚を工房のアーカイブ用に置いていきます。
ファブリアーノ紙に刷ったやつは殆ど仕上がりが均一なんですが(さすがだ…)、安いけどいい感じのグレーの紙に刷った方は、全部印刷の具合が違うので、あぁどうしよう。と悩みつつ。
先生にも好きなの選んでもらい、グレーの印刷の方を置いてきました。
This time I printed on two types of paper.
One was on Fabriano, another is on gray paper.

そして今回刷ったのはこれです。






単品ずつだと色の違い分かりませんね。。
並べてみると少し分かります。こんな感じです。
どっちがいいのかは、完全に好みですかね。


この、細かい粒、粒子状のものは、石版を磨く時にコントロールするのです。紙の目を自分で自在に作れるようなものです。完全にマットなものから、けっこう荒目のものまで作れます。すごい…。今回はわりと「石版画らしい」ぐらいの目の粗さにしました。

こうやってアップにすると
懐かしいなーほんとに
昔の自分だなー…
まだいつでも戻れそうなのでなんか安心しました。笑
といっても最近、紙が相手ではこれが出て来なかったので、石が相手になると出てくるのかな、となんだか不思議でした。

描いてる最中はなんとなく、龍かな?と思って描いてました。
なんか天気とか司っていそうな感じがしまして。この方。
なんとなくです。。はい。
しかしとにかく
楽しかったです!
まだしばらく通う予定。もちろん完全な自己満足ですが。ふふふふふ
のんびり自分のペースで通って描いて刷って、先生とクラシック音楽の話とかしながら刷るのが楽しいです。
しかし、こんなに大切に刷られた作品はほんとにこう、ハートがぽかぽかいたしました。
嬉しいなぁ。